動物先進国への道
私が日本の犬たちの目も当てられない悲惨な飼い方と直面したのは25年ほど前、足立区に引っ越したときであった。飼い方の問題だけではなく、捨て犬の数にもビックリ!日本という国ってどうなっているの?と疑問に思い、いろいろと調べはじめたところ、目から鱗。先進国だと思った日本国の本当の姿は「動物後進国」だった。
最初のころは目の前の命を必死に助けようとしたが、今までの活動を冷静に振り返ってみると、底のないバケツで水を運ぼうとするような活動だった。現状は今でもかわらない。いくら頑張っても、先が見えない。いくら頑張っても、自分の力の限界を思い知らされる毎日。
まじめに動物の救済活動を続けている人たちの共通の悩みは「いつまで頑張れば、ある程度の進展が見られるのか?」
残念なことに、現状のままではボランテイア活動の暗いトンネルから抜け出すことができない。日本のような「動物後進国」では、動物愛護に関する基本的な見直しを行わない限り、空回りのボランテイア活動がエンドレスに続くだろう。
動物たちの悲劇に終止符を打ち、「殺処分ゼロ」を目指すためにはどうしたらよいのかと真剣に考えた末、私が「動物愛護及び保護の改善マニフェスト」を発表し、動物愛護団体や報道関係だけではなく、鴨下前環境大臣にも提出した。世界の深刻な環境問題や日本の動物現状に関する興味も知識もなく、日本の環境大臣はいつも形だけの閣僚だから、このマニフェストに関する反応も返事もなかった。
毎日、無駄死にをしている動物たちの悲鳴は日本中に響きわたっているのに、霞ヶ関の官僚も永田町の政治家もこの助けを求めている悲鳴を聞こえないふりをしている。
異状とも言える、この日本の社会問題に全力で取り組み、動物愛護及び保護の改善マニフェストの早期実行を行う必要がある。特に急がなければならない緊急課題は:
①愛護法の改正
②ペット産業に対する規制
③災害に関する基本計画
死を待っている動物たちには時間がない。国民の行動力と結束力がなければ、彼らを助けることができない。世論の力で、日本が先進国の仲間入りを果たすことが、今こそ、求められている。
動物愛護支援の会
代表 マルコ・ブルーノ
映画にはマルコ・ブルーノも出演しています。是非、ご覧ください。